Press – Japanese translation 日本語訳

press_leverkusen_teaserレヴァークゼナー・アンツァイゲル(Leverkusener-Anzeiger)は、ドイツのケルンに本社をおく新聞社ケルナー・シュタット・アンツァイゲルが発行する日刊紙。筆者は、2008年11月にレヴァークーセンで開催された第29回レヴァークーゼナー・ジャズターゲを取材中にその新聞社から取材を受けた。

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(以下、2008年11月6日付の新聞に掲載された記事の日本語訳)
レヴァークーゼナー・アンツァイゲル 2008年11月6日

レヴァークーセンには素晴らしい音楽がある

日本人フリー・ジャーナリストの丸山礼司は、10年前からレヴァークーゼナー・ジャズターゲを日本の雑誌に紹介している。コンサートの合間に話を聞いた。

新聞記者:丸山さん、日本人のジャーナリストがレヴァークーセンのジャズ祭で何をしているのですか?
丸山礼司:取材です。
記者:ええと、質問の仕方を変えましょう。日本の人々は、このジャズ祭にどの程度関心を持っていますか?
丸山:とても興味を持っています。日本人は他の国の音楽に高い関心を抱いていて、それはもちろんジャズに関しても同じです。日本にはジャズ・ミュージシャンがたくさんいます。日本を代表するジャズ雑誌はふたつあり、そのうちのひとつはスウィングジャーナル(現在休刊中)、そしてもうひとつが、いつも私が記事と写真を提供しているジャズライフです。日本でもこのレヴァークーセンという街の名前は、サッカーや頭痛薬だけでなく、世界的なジャズ・ミュージシャンが数多く出演して素晴らしい音楽を聴かせてくれるジャズ祭があることでも大勢の人に知られています。
記者:いつごろからこのジャズ祭を取材しているんですか?
丸山:1998年から取材しています。毎回楽しいですよ。
記者:ドイツと日本の音楽ファンで、どのような違いがありますか?
丸山:ジャズに関して言うと、コンサートを観ている時の日本人は、ドイツ人と比べて比較的おとなしいです。でもそれは、ドイツ人ほどジャズに興味を抱いてないという意味では決してありません。アーティストを尊敬して演奏をしっかりと聴いているのです。
記者:これまで数多くのスター・プレイヤーをご覧になっていると思いますが、今年のジャズ祭でもっとも興味あるプログラムは何ですか?
丸山:今週の木曜日(ちょうどこの記事が掲載された新聞の発売日)に行われるギタリスト、ジョン・マクラフリンのライヴです。以前にもここで彼のコンサートを観たことがありますが、それは本当に素晴らしいものでした。10年前のその日、この会場への到着が大幅に遅れたマクラフリンは、本来ならば彼のコンサートがはじまる時刻になってやっとホールに姿を現すと、まずは音合わせとバンドの練習をはじめました。その時はバンドに新しいキーボード奏者が加入したばかりで、新メンバーを加えての初ライヴだったのです。コンサートを観るために集まった大勢のファンは、その間ずっと会場の外で待たされていました。そんな事があったおかげで、その夜はマクラフリン本人もとても緊張してナーバスになっていました。しかし、いざライヴがはじまると、彼とバンドは、新人のキーボード奏者も含めて最高の演奏を観せたのです。長時間待たされた観客も完全にノックアウトされてしまいました。これは、私がこのジャズ祭で観たコンサートの中で、もっとも印象に残っているものです。
(質問:フランク・ヴァイフェン)

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